家族に優しいMBAの体験: IESEでの3つの大切な思い出

 

原文(英語)は、こちらをご覧ください。

 

国際女性デーおめでとうございます!IESEでは、女性のリーダーシップの支援に力を入れています。女性が勝利すれば、企業も社会も勝利するからです。この投稿では、MBA Class of 2025の学生が、母親がIESEでどのように活躍できるかについて彼女の話を紹介します。

 

私は日本からのMBA生で、2023年の秋にIESEでMBAを開始しました。1年目にバルセロナで女の子を出産し、2年目は育児をしながらMBA生活を送りました。この経験から、IESEが世界トップクラスの教育を提供するだけでなく、家族も支援していることがわかりました。

MBAの取得を選択することは、特に家族と一緒に転居することを考えると、重要な決断です。IESEでは、学校が学問面及び職業人としての成長を促進するだけでなく、家族を暖かく迎え入れる環境を提供していることに驚かされました。ここでは、モンセラットへの訪問、アーサー・ブルックスによる感動的な講義、キャンパスでのクリスマス・キャロル・イベントの3つの思い出を紹介したいと思います。

 


思い出その1:モンセラット訪問 – 教室を超えた学び

 

2024年11月のある土曜日、私たちはアルバート・フェルナンデス教授の「Managing Small and Medium-Sized Enterprises」の授業の一環として、カタルーニャの聖地モンセラットを訪れるという素晴らしい機会に恵まれました。私たちはモンセラット修道院をケース・ディスカッションで学び、そのガバナンス、財務戦略、訪問者の体験を分析しました。数日後、私たちは修道院を実際に訪問する授業旅行に出かけたのです。

パートナーや子供の参加も歓迎されたので、私の夫と娘のひーちゃんも一緒に参加しました。早朝にIESEのキャンパスに集合し、チャーターバスでモンセラットに向かいました。この旅は、学習とレジャーを織り交ぜた、よく企画されたものでした。教授による概要の説明、聖ミカエル十字架までの景色の良い散歩、博物館の見学、修道院での特別ミサ、更には修道院長との特別面会を楽しみました。

最も感動的な瞬間のひとつは、同級生が私たちの荷物を運ぶのを手伝ってくれたり、ベビーカーでは移動が難しい山道で交代で娘を抱っこしてくれたりしたことです。MBAプログラムの厳しさにもかかわらず、支援してくれる同級生がいれば、IESEでの変容の旅を心から楽しむことができるということを、ささやかながら思い出させてくれました。

ひーちゃんを含め、全員がモンセラットを訪れ、素晴らしい時間を過ごしました!

 


思い出その2:アーサー・ブルックスの講演 – リーダーシップと幸福の教訓

 

同じ月に、幸福とリーダーシップを専門とする著名な社会科学者、アーサー・ブルックス教授の講演会に出席する機会に恵まれました。彼はハーバード・ビジネス・スクールの教授であり、IESEでも講義をしてきました。

このイベントは家族も参加でき、夫も興味を持っていたので家族で行くことにしました。当時生後7ヶ月だったひーちゃんを連れて行くのを最初はためらいましたが、他の親たちも赤ちゃんを連れてきていた。

私は万が一に備えて、ドアに近い席を選びました。講義が始まる直前、私はひーちゃんにミルクを飲ませました。しかし後半、ひーちゃんは目を覚まし、独り言を言い始めました。周りに迷惑をかけたくないので、私はそっと外に出ました。そこで、同じように赤ちゃんを連れてきた別の父親と出会い、子育てとMBAの両立について軽い会話を交わしました。

質疑応答の一部を聞き逃したとはいえ、私は深く感動して講演を終えました。リーダーシップとは仕事上の成功だけでなく、幸福感やバランス、人生における思慮深い選択も重要なのだ、という考えを強くしました。家族と一緒に講演に参加したことで、その洞察はさらに有意義なものとなりました。

 


思い出その3: クリスマス・キャロル – 家族のための祝祭のお祝い

 

12月が近づくと、IESEのキャンパスは華やかなワンダーランドに変貌しました。カフェテリアにはクリスマスツリーが飾られ、入り口にはキリスト降誕の場面が設置されました。12月3日には、学長によるスピーチ、カヴァ(スペインのスパークリングワイン)、伝統的なお菓子が用意されたホリデーセレブレーションが開催されました。

その日の夜には、IESE Family Clubがクリスマスキャロルのイベントを企画しました。夫もひーちゃんと一緒にキャンパスに来ました。ギタリストを囲んで輪になり、英語とスペイン語でクリスマスの定番ソングを歌っていると、歌っている子、走り回っている子、ただ笑顔で見ている子など、様々な年齢の子供たちがその場を楽しんでいるのがわかりました。

ひーちゃんも最初は見ているだけでしたが、やがて音楽に反応し始めました。その様子を見ていて、私は、来年は一緒に歌ったり手拍子したりするのだろうか、とふと考えていました。キャロリングの後は、伝統的なホットチョコレートとお菓子をいただきながら、教職員や同級生とその家族とおしゃべりしました。IESEが単なるビジネススクールではなく、家族が受け入れられ、祝福される共同体であることを思い出させてくれる心温まるひとときでした。

この3つの思い出は、IESEの卓越した学力だけでなく、学生とその家族にとって充実したバランスの取れた生活を育むというコミットメントが特別であることを反映しています。

厳しいMBAプログラムとは裏腹に、バルセロナでは、穏やかな時間を楽しんだり、大切な人とつながったり、心に残る思い出を作ったりする機会が無数にあります。

MBA取得を検討している方で、自分の家族がくつろげるかどうか心配な方は、IESEでは学生もその家族も居場所を見つけることができると自信を持って言えます。教室で学ぶにせよ、文化的な場所を探索するにせよ、伝統を一緒に祝うにせよ、IESEでは幸せと個人の幸福がキャリアの成功と同じように重視されます。

 

私のMBA生活については、他にも日本語で記事を書いていますので、こちらをご覧ください。