バルセロナ生活

*本サイトの性質に鑑み、施設の固有名詞を記載していない箇所があります。必要に応じて日本人在校生が運営する非公式ホームページもご覧ください。また、合格者には合格後一層細かい情報が提供されます。

 


キャンパス

 

バルセロナは一言で言うなら、「地上の楽園」!一度住んでしまうと他の外国に住んでもなかなか同じレベルの満足を味わえないくらいの生活の質を伴う環境がそこにはあります。キャンパス自体、そしてそこから眺望可能な街全体と地中海の美しさは言葉にならないものがあります。最新型の教室、マルチメティアテクノロジー付の図書館、597人を収容可能な大講堂、美しい庭の横に位置する食堂等を抱えるキャンパスは建築美にも定評があります。

 

 

南キャンパスと北キャンパスの2つがあり、MBAの授業は主に、南キャンパスで行われます。北キャンパスは、Executive Education(企業研修・エグゼクティブ教育)用に使われることが多いです。最寄りのFGC(カタルーニャ鉄道)もしくは地下鉄の駅は、Reina Elisendaです。

  • 南キャンパス Av. Pearson, 21, 08034 Barcelona (Spain)
  • 北キャンパス C/Arnús i Garí, 3-7, 08034 Barcelona (Spain)

 

 

バルセロナの街の中心まで、バス等で約20分です。空港に直接行こうとすると、タクシーで約20-25分です。

 


気候

 

地中海性気候に属するバルセロナは、スペインの中でも内陸部と異なり、一年を通して比較的温暖で、また雨も少なく過ごしやすい気候です。年間日照日数300日です。年間平均気温は約15度、平均最高気温は約20度、平均最低気温は約11度と、一年を通して比較的温暖な気候です。6月-9月は平均気温が20度を超え、12月-2月は平均気温が10度前後となります。年間降水量は約640mm(東京は約1,520mm)と一年を通して雨が少ないです。

 


治安

 

総じて安全です。特に、学校のあるPedralbes、日本人が多く居住するSarrià、Sant Gervasi等の治安は良好です。バルセロナを含むカタルーニャ州の独立に関わる運動は、公共交通機関の運行状況を除いては日常生活に大きな支障をもたらすものではありませんでしたし、最近は沈静化しています。

但し、スリと置き引きには十分な注意が必要です。それも含め、多額の現金・貴重品を持ち歩かない、人通りの少ない時間帯や場所における外出を避けるなど基本的な防犯対策を徹底する意識付けは重要ですが、日常生活において過度な警戒は不要です。

 


公共交通機関

 

バス、タクシー、電車等の公共交通機関が充実しています。概ね定時運行ですし、電光掲示板やアプリで最新の運行状況を確認することができます。

Uberは事実上存在しませんが、タクシー利用は簡単で安価(€2.1-)で信頼が置けるもので、ぼったくりの心配もないです。Free Now(旧名:My Taxi)と呼ばれる配車アプリがUberと類似の機能を果たします。

 


運転

 

自動車の路上駐車は、バルセロナでは駐車できる場所の不足という意味でやや困難なことがありますが、IESEでは、学生も北キャンパスで約€6/日で駐車場を使用可能です。

キャンパスが丘の上に位置すること、駐車が楽なこと、迅速な移動と渋滞回避が可能であることから、バイク(moto)がIESE学生には人気です。

IESEの卒業生が起業し、スクーターの短期・長期レンタルに加え、新しい電動スクーター等も提供するCooltra(IESE生向け10%割引)やUUALK(IESE生向け25%割引)等の会社があります。

 


空港

 

エル・プラット空港のターミナル1かターミナル2を利用します。

街中までのアクセスは以下の通りです。

  • 空港バス(A1)
    • 5-10分間隔で運行し、スペイン広場やカタルーニャ広場まで、所要20-40分、€4.6
  • 電車(LINE 9)
    • Zona Universitariaまで€4.60
  • タクシー
    • 街の中心まで所要30-45分、€25-35

 


住居

 

通常、IESEから合格後に提供される情報や、日本語・英語対応可な推奨不動産会社の例等の新2年生から提供される情報に頼りながら、住居を自ら探すことになります。

Sarriàは、IESE に最も近い地区で、最も静かな地域です。IESEまで、徒歩約20-25分です。スーパー、惣菜屋、薬屋、パン屋など、生活に必要なお店が充実しているほか、日本・韓国・中国の食材店で様々な食材を入手可能です。SarriàとSant Gervasiを合わせて「Zona alta」、つまりバルセロナの山の手と呼ばれます。バルセロナで最も高価な不動産が見つかる住宅地であり、私立学校、病院も多くあります。子供たちが徒歩で通学できることから、地元の裕福な家庭に大変人気があります。丘の上に公園や庭園が多く、治安の良い地域としても知られています。

Gràciaは少しボヘミアンな雰囲気があり、小さな可愛らしい店や古着屋、バルやレストランがたくさんあり、夜のお出かけにはもってこいな場所です。19世紀後半まで、グラシア地区はバルセロナの外にある独立した町だったため、その独立意識は今も残っています。この地域の多くは、狭い路地に半歩道が設けられており、バルセロナの芸術家やトレンディな人々の憩いの場となっています。バルやレストランが立ち並ぶ広場が有名で、外の席でスペインの気候を楽しむことができます(広場の上に住むと少しうるさいかもしれません)。他地区よりも多くの外国人レストランがあります。観光客も少なく、地元の人々や外国人、アーティスト、ミュージシャン、デザイナー、学生などが住んでいます。IESEへは、公共交通機関で簡単にアクセスできます(40分)。

Eixampleは、街の中心で碁盤の目状になっています。多くのバスとメトロがディアゴナル通りとグラシア通り界隈を通っています。フラットの価格帯は平均的ですが、部屋が広めです。IESEまでは、約30-50分です。サグラダ・ファミリアの他、カサ・バトリョなど、アールヌーヴォーの傑作も多く、カタルーニャ・モダニズムに彩られた地区です。GucciやPradaなどのデザイナーズショップが立ち並び、最高の買い物を楽しむことができます。また、カフェ文化も盛んで、市内でも指折りのタパスやワインバーが揃っています。IESEへは、公共交通機関で簡単にアクセスできます(25-40分)。

Les Cortsは、バルセロナで最も重要な金融・ビジネス地区のひとつです。FCバルセロナのスタジアム、カンプ・ノウがあることでも有名です。試合が行われるたびに、試合前にバルで交流するサポーターで活気づきます。また、ショッピングセンターであるL’illaもあり、デザイナーズショップやフードコートなど、魅力的なお店が揃っています。このエリアは、街の中心部へ向かう公共交通機関のアクセスも良好です。

 

 

学生寮の場合は、IESEから徒歩30秒のColegio Mayor Universitario Pedralbesが、特に多忙な1年目には候補となりやすいですが、男性のみ利用できます。女性にも利用可能な寮として、IESEまで約徒歩10分程度の寮を初め、複数の候補が存在します。

8月には、不動産会社が休業していたり、8月末にはBusiness Spanish Programが開始となることから、フラットを探し始めるためのバルセロナ入りあるいは少なくとも不動産会社とのメールのやり取り開始時期は7月中などが推奨されます。

 


買い物

 

特にSarriàを初めとして、各居住地区に、CapraboやCarrefourなどのスーパーマーケットが複数ある他、惣菜店、薬局、家電店などが充実しています。日曜日には多くの店が空いていない点に注意が必要です。

IKEAがSarriàから、バスで約25-30分のところにあります。バルセロナの多くの住居は家具付きですが、不足を感じた場合など、生活の初期段階で必要な家具を揃えるのに役立ちます。

El Corte Inglesでは、日常使いするスーパーとは位置づけが異なりますが、必要なものを何でも揃えたデパートです。Sarriàの他、カタルーニャ広場付近にも店舗が複数あります。それに対し、L’illaは、ショッピングモールで、衣服店、スポーツ用品店、スーパーマーケットを含むほか、カフェ、レストランが一層充実しています。

 


医療

 

学費にAXAの保険が含まれていますので、追加のコスト無しに病院を利用することができます。パートナー・ご家族も任意(有償)でこの保険に加入することができます。性別と年齢によって、月120ユーロ程度となります。

通常、入学前のIntensive Business Spanish Program開始から卒業まで有効です。診療、入院、出産、小児科、婦人科まで幅広くカバーされます。日本人在校生ならびにそのパートナーの、バルセロナにおける出産の例も多数あります。

24時間対応の救急外来がありますし、研修を経て多くの医師が英語を話せるので、安心です。特に、Sarriàには日本人に慣れた医師もいます。

一方で、AXAの保険ではなく日本の海外旅行保険に入っているパートナー・ご家族もおり、この場合、医療通訳も保険が適応される場合もあります。

なお、IESEでは、新型コロナウィルスの影響によるメンタルヘルスに配慮し、ITAE心理センターと契約し、オンラインで心理的サポートを提供しています。ストレスや不安など、心理的な問題に対処するために助けが必要な場合、ITAEの専門家とのセッションを予約することができます。

 


パートナー

 

パートナーの生活スタイルは、嗜好や子どもの有無によりまちまちです。

パートナーは、IESEにおいて、MBAの授業以外の多くの活動、具体的には、ファミリー&パートナーズクラブを初めとしたクラブ活動、Business Spanish Program(1時間約1oユーロ)、パートナー向けアカデミックプログラム等への参加が可能です。パートナー向けアカデミックプログラムは、年間を通じて、IESEの教員やスタッフがパートナー向けに特別に提供する様々な学術セッションを含み、例えばCVの作成、LinkedInのプロフィールの作成、コミュニケーション戦略、リーダーシップ等を取り扱います。

バルセロナ市内にも、スペイン語学校、フラメンコ教室、モザイクタイル教室などがあり、それらに通われる方もいますし、USCPA(米国公認会計士)や起業を志したり、MBA同時留学を夫婦で実現する例もあります。

 


子育て

 

街全体が、子連れ家族を寛大に受け入れており、街中で色んな人が気軽に声をかけてくれます。幅広で段差の少ない道路構造であることに加え、エレベーターや公共交通機関でごく当たり前にベビーカーが使えます。公園が約3ブロックごとに分布していて、それぞれの芝生・遊具・砂地・ゴム床が充実しており、子育て向きでしょう。

公立保育園(guarderias)は「Escoles Bressol」と呼ばれ、生後4ヶ月から3歳までの子供たちに就学前のフルタイムの学習環境を提供しています。公立学校の教育は無料ですが、学校は通常、書籍や消耗品など様々なものに費用を課すので、ある程度の費用がかかることが予想されます。公立学校は、スペイン語ではなく、カタルーニャ語で授業が行われることが多いです。もう一つの選択肢は、「コンセルタド」で、これらの学校は、一部が私立で、一部が国から補助されているため、私立学校よりも費用が安く、その多くが3ヶ国語教育(英語、カタルーニャ語、スペイン語)を提供しています。インターナショナルスクールは全て私立で、日本人学校以外(アメリカンスクール、ブリティッシュスクール)はIESEの近くにあります。

また、ベビーシッターの利用も盛んです。

 

 

ティビダボは欧州でも最古の遊園地の1つで、そこで過ごす週末は子どもにとっては素晴らしいものになるでしょうし、バルセロナでも最も高い場所に位置していることから、素晴らしい眺望に出会うことができます。

 


食事

 

美味しいバルがひしめき合うバルセロナでは、どのバルに入っていいのかわからなくなるのが問題と言えるくらいです。典型的な料理はタパスで、小皿を多く頼みシェアするのが通例です。パエリアは大勢で囲んで食べるのに一層適しています。フィンガーフードのピンチョスも捨てがたいところです。ワインとビールが破格の安さで手に入るので、金欠を恐れる必要はありません。

スペインの文化では夕食開始時刻は21:00頃で、レストランも19:30開店が多いです。

バルセロナで味わえる食事の種類は、スペイン料理に限らず、日本料理、タイ料理、エチオピア料理まで多岐に渡ります。IESEでは各国のクラブが毎週のようにディナーを開催しており、社交と各国料理を堪能する機会に恵まれます。

また、フェラン・アドリアはスペインで最も名高いシェフの一人ですが、彼のレストランであるTicketsやDon Palillosがバルセロナにあります。予約は必須です。

参考記事:イノベーションを生み出すには?PART2 -フェラン=アドリア氏 独占インタビュー!

 


世界遺産

 

「アントニ・ガウディの作品群」が、1984年にユネスコの世界遺産に登録されています(2005年に範囲拡大)。これには、着工から140年近くたった今も建設が進むサグラダ・ファミリア、カサ・ミラ、グエル公園、グエル邸が含まれます。

 

 

これと併せて、アントニ・ガウディと同時期に活躍したルイス・ドメネク・イ・モンタネルが遺した「カタルーニャ音楽堂とサン・パウ病院」も、1997年に世界遺産に登録されています。

 


フットボール(サッカー)

 

FCバルセロナの本拠地カンプ・ノウはIESEから徒歩で20分超で、約100,000人を収容します。入場券購入には、公式サイトが一番です。欧州その他主要リーグより、チケット購入の敷居ははるかに低いです。試合の1-3日前の購入で十分ですし、むしろ価格が下がってくる頃合なので、その頃の購入がお勧めです。価格は、試合の重要性によって変動します。

レアル・マドリードとの伝統の一戦である「エル・クラシコ」のチケット購入には、ウェブサイト上での長蛇の列での待ち時間を覚悟する必要がありますが、これはチャンピオンズ・リーグ等を含めてみても極めて例外的です。

 


美術館・博物館

 

世界遺産登録物件以外にも、カタルーニャ美術館、ピカソ美術館、ミロ美術館、海洋博物館、自然史博物館など、多岐にわたる選択肢があります。各月の第一日曜日は無料で入場できる施設が多いです。

 


バルセロナ郊外

 

バルセロナ郊外に約50キロにわたって連なる山脈に位置するモンセラートは日帰りの旅の目的として理想的です。ハイキングも楽しめますし、11世紀に建造された修道院であるサンタ・マリア・モンセラート大聖堂を探索することもできます。そこからの長めは圧巻で、他で見ることのできない岩山をいくつか見ることができます。

 

 

タラゴナも有力な候補でしょう。ローマ時代には、イベリア半島の中心地として繁栄した歴史を持ち、その頃の歴史を感じることができる円形競技場や大聖堂などが残っており「タラゴナの考古遺跡群」としてユネスコの世界遺産に登録されています。

 

 

4月には既に温暖な気候ですので、週末のビーチは人で溢れかえります。もし人がいささか少ない環境を望むのであれば、地元民は海岸沿いの小さな街を推奨するでしょう。レンタカーでコスタ・ブラバに出かけるのは特に王道です。2時間以内のドライブで、砂と岩にあふれた小さなビーチに繰り出すことができますし、地元民にとっては夏の週末の過ごし方の典型でもあります。

 


生活費

 

月あたりの生活費の目安は、物件シェアの場合、€1,660、物件をシェアしない場合、€2,180、家族同伴の場合、€2,590です。欧州の他の大都市がある国と比較して、生活費を抑えられ、バルセロナのコストパフォーマンスは、他の欧州域内の大都市と比較して目を見張るものがあります。

 


ビザとNIE

 

合格後、Type Dのビザを居住国で申請し、入国後30日以内にNIE(外国人身分証明番号)取得の手続きを開始します。NIEは、スペインに3ヶ月以上滞在する外国人に対して発行され、取得は必須です。警察署にてNIE取得を行うためのアポイントをインターネット上で取得し、Empadronamiento(住民登録)、必要書類の取得を進めます。その後、警察署で必要書類を提出し、指紋登録を行います。約30日待つと、NIEが記載されたTIE(外国人身分証明カード)が発行されます。

 


SKIESE

 

例年2-3月頃に、スペイン国内のラ・モリーナもしくはスペインとフランスに挟まれた小国アンドラに、スキーとパーティーを楽しむ2泊3日の小旅行がSKIESEです。暑いというイメージが蔓延りがちであろうスペインですが、ウィンタースポーツも充実しています。

 


マルチカルチ

 

例年2-3月頃に行われるIESEの国際性を象徴する国際文化祭がマルチカルチです。学生が国別/地域別にブースを出して自国の料理を振る舞ったり、ステージ上で国別のパフォーマンスを披露したりします。日本食と日本のダンスパフォーマンスは、常に人気の的です。

 


Spring Games

 

例年4月頃に開催する、IESEが主催し欧州各国のビジネススクールの学生が参加する、欧州MBAで最大級の大運動会がSpring Gamesです。サッカー、ビーチバレー、ラグビー、セーリングの他、競技項目は多岐にわたります。

 


ジャパントレック

 

日本人を中心とした学生有志が、110-120名以上の外国人の大群を引き連れて卒業間際の4月末に、日本を縦横無尽に約1週間旅行する、IESEにおけるMBA生活の集大成とも言えるイベントが、ジャパントレックです。通常、あらゆるトレックの中で最たる人気を誇ります。

 


BOW

 

毎週木曜日の深夜にバルセロナ市内のバルやクラブで開催されるのが、BOW (Bar of the Week)です。日頃付き合いの薄い学生と知り合ったり、リフレッシュする貴重な機会です。深夜開始なので、短時間のみ留まり帰路に着く学生から、別の場所に踊りに行く人まで様々で、時折教授を見かけることもあります。