IESE MBA徹底解剖 – MBAアドミッションズ 西田 朋史 Q&A (admit Street)

 

IESE MBA Class of 2016の卒業生でもある日本人アドミッションオフィサーの西田(アジア・中東統括、LinkedIn)がadmitStreetにインタビューされました。原文(英語)は、こちらをご覧ください。

 

世界第3位(ファイナンシャルタイムズ、2023年)にランクされたIESEのMBAは、キャリアの転換を目指すプロフェッショナルを対象に、15~19ヶ月の厳格かつ柔軟なプログラムを提供しています。このプログラムは今年、Poets&QuantsのMBAランキングで1位を獲得し、話題となりました。

IESE MBA Class of 2022の学生数は350人で、MBA取得前のフルタイム就業経験は平均5.4年です。ヨーロッパ(31%)、アジア(24%)、北米(20%)、中南米(20%)、中東・アフリカ(5%)からの参加者で、85%が外国人です。平均年齢は29歳で、女性が35%を占めています。

卒業生の95%以上が卒業後3ヶ月以内に就職しています。同プログラムの異文化学習体験、一般的なマネジメントやリーダーシップ、起業家精神に重点を置いた学習、グローバルな視野での学習が、年々ランキングの上昇につながっています。また、インド人やアジア人からの関心も高まっています。

アービンド・クマール氏 (admitStreet 創設者) は、IESE  MBAの入学審査官である西田朋史氏にインタビューし、IESE MBA の入学審査プロセスや学業から、MBA 取得後のキャリア、奨学金、その他あまり知られていない側面まで、様々な論点を取り上げました。彼はIESE MBAの卒業生(2016年)でもあります。

 


IESEの出願書類はどのように評価されるのでしょうか、また、出願書類が受理されてから最終決定まで、どのようなステップを踏むのでしょうか

IESEの入学審査委員会は、受領した全ての出願書類を慎重に審査します。

まず、事前委員会を開き、次の段階に進む候補者のリストを作成します。この選考プロセスでは、今年から新たに加わったビデオエッセイを含め、全ての出願書類を徹底的に評価します。

この最初の段階が終わると、次の段階として1時間の面接とアセスメントデイがあります。

出願した全員がアセスメントデイに招待されるわけではないことに注意する必要があります。しかし、この招待(またはその欠如)は、あなたの全体的な適性を判断するものではありません。単に入学審査委員会が特定の受験生についてもっと知りたいと考えていることを意味するだけです。

まとめると、面接またはアセスメントデイがIESE MBAプログラムの出願プロセスの最終段階です。私たちは、各受験生が当プログラムで成功する可能性について十分な情報に基づいた決定を下すよう努めています。

 


出願にあたり、従来の記述式エッセイに代わってビデオエッセイで構成されるようになりましたが、これに対してどのような準備が有効と考えられるでしょうか、また、どのようなスキルが評価されるのでしょうか

まずはっきりさせておくと、キャリアゴール(短期・中期)に関わる記述式エッセイ1問は未だに健在です。 また、奨学金応募用のエッセイ及び、オプショナルエッセイを提出する選択肢もあります。ChatGPTのようなAI技術の台頭により、ビデオエッセイを導入しました。私たちは、これらのビデオで本当のあなた、あなたの信憑性を捉えたいと思っています。

興味深いことに、ビデオエッセイと面接の段階は似ています。したがって、私が受験生ならばこの段階で面接用の準備を前倒しで行っていきますね。特に2つ目の質問はランダムですが、基本的に自己紹介だけの1つ目の質問よりも重みがあります。

一度面接の準備をすれば、概ね円滑に進められるのではないでしょうか。なお、各質問の準備に使える時間は60秒、返答に使える時間は90秒となっていますので、自然な会話とはちょっと違います。

私たちはあなたのコミュニケーションスキルや答えの構成を見ていますが、時間枠が限られていることは理解しています。でも、それがストレスにならないようにしてください。私たちは、あなたがこのような短い時間で傑作を作り上げることができないことを知っています。だから、深呼吸して、我々が本当のあなたを探していることを忘れないでください。

 


受験生が最終選考に残った後の面接プロセスについて教えてください、面接は誰が行い、どのような点が評価されるのでしょうか

面接官は入学審査委員会のメンバー(通常は、同時にIESEの卒業生)か、厳しい選考過程を経て厳選された卒業生です。

ここで重要なのは、我々があなたの立場に立って考えようとしているということです。私たちは、あなたが私たちの共同体に適しているかどうか、どのような特徴的な視点をもたらすことができるか、そして出願書類に書かれていること以上にどのような人なのかを見極めたいと考えています。

受験生を評価する基準は面接官の間で同じですが、その基準をどのように適用するかは面接官によって異なります。それぞれに独自のアプローチがあるのです。

もう1つ強調しておきたいのは、IESEはミッションを重視するビジネススクールだということです。IESEは、プロフェッショナリズム、誠実さ、奉仕の精神を通じて、人々、企業、社会に前向きで深く、永続的な影響を与えることを志すリーダーの育成に取り組んでいます。

ですから、私たちがあなたを評価するのは、職業人としての技能面だけではありません。私たちは、あなたの個人的な資質や性格、つまり、あなたが特別な個人として際立つ理由も重視しています。

 


アセスメントデイについて教えてください、もし受験生が招待された場合、何を期待できますか、どのように準備すればいいのでしょうか

大きく2つに分けましょう。

まず、ケースメソッドを使う場合です。ここでは、チームワークと教室での活発な議論が重要です。事前に予習するケースを回付しますので、自分が物語の中心人物になったつもりで、とことん掘り下げてください。

私たちが選ぶケースは、意図的に過度に技術的な側面が強すぎないものとなるため、関連した専門的なバックグラウンドを持つ人もそうでない人も、誰もが公平な機会を得ることができます。この過程では、IESEのMBA学生としての日常生活を体験することができます。

さて、2つ目の種類はケースメソッドに関わらないものです。この場合、事前の予習は必要ありません。指定された場所に時間通りに来ていただければ、その場で必要な指示をすべて出します。チームワークが必要なことに変わりはありませんが、実施内容について常に新鮮で斬新でありたいと考えていますので、その詳細については予測がやや困難です。

いずれの種類のアセスメントに遭遇しても、国際的な環境にあまり触れたことがないのであれば、より快適になるために、様々な国の人々がいるグループ環境を探すのは良い考えでしょう。何か公式色の強いものである必要はなく、異なるバックグラウンドを持つ人々と一緒にいるだけでも助けになるのではないでしょうか。

 


ありきたりでない経歴(例:年齢が30歳以上、GMAT/GREが低い、芸術/ソーシャルセクターの学位)やキャリアパス(例:何度も転職している)を持つ受験生に、出願書類を目立たせるための助言をお願いします

多様性は、我々にとって重要な要素です。多様なバックグラウンドを持つ人たちが混在することで、ケースディスカッションの質も高まります。ケースにはたくさんの情報が詰まっていますが、時には重要な詳細が抜け落ちていることもあります。だからこそ、私たちは多様な学生たちから洞察を得るのが大好きなのです。

彼らは様々な経験に基づいた独自の視点を持っています。ですから、出願するのであれば、自分の独自性を恥ずかしがらないでください。それがあなたを、あなたたらしめているのですから。

さて、GMAT/GREのスコアですが、完璧でなくてもあまり気にしないでください。教育システムが世界各地で異なることは十分理解しています。他の方法で出願を後押しすることもできます。また、出願後でも、入学審査委員会が最終決定を下すまで、テストのスコアを更新することができます。お住まいの地域を担当するアソシエイト・ディレクターに相談して、最適な戦略を考えてみるのも良いでしょう。

キャリアの中で職を転々としてきた場合は、その理由を応募書類で説明することができます。オプショナルエッセイでも面接(但し話の流れ次第)でも構いません。

私たちはあなたの出願書類をパッケージとして見ていることを覚えておいてください。ですから、一部分だけが劣っているからといって勝手に諦めないでください。私たちは全体像を重視しています。

入学審査プロセスに関するその他の詳細については、「2024年9月入学向けIESE MBA出願のために知っておくべきこと」をご覧ください。

 


19ヶ月または15ヶ月でプログラムを修了する選択肢がありますが、この2つのコースにはどのような違いがあるのでしょうか

プログラム期間中にインターンシップをするかどうかが、大きな違いです。この2つの選択肢の間では、授業料は変わりません。バルセロナで4カ月間生活するとなると、生活費の合計額が違うように聞こえるかもしれませんが、サマーインターンシップで稼いだお金で当該期間の生活費をおよそカバーできます。

インターンシップはMBA学生にとって絶好の機会です。これを通じて、場所、業界、職務を変えるなど、キャリアを大きく変えることができます。

目指す変化が大きければ大きいほど、プログラムは長くなるはずです。私たちのインターンシップはカリキュラムの真ん中にあるので、サマーインターンシップを通じて企業からフルタイム採用向けのオファーを得た後であっても、自分のキャリアの方向性を再び完全に転換することができます。これは、インターンシップの選択肢があったとしても1年制のMBAにはあり得ないことです。

しかし、インターンシップの機会がない15ヶ月という短期版の選択肢もあります。卒業後に家業に戻る場合や、社費派遣企業があなたに早く戻ってきてほしいと考えている場合には、理にかなっているかもしれません。ただ、こちらのプログラムを選択した場合、1月の海外モジュールやコアメンバーとしてのクラブ活動など、いくつかの活動に参加できなくなる可能性があることを覚えておいてほしいです。

素晴らしい点は、受験時にプログラム期間を決める必要がないことです。入学してから6ヶ月以内に決めればいいのです。急ぐ必要はありません!

 


パンフレットには、Google、Adidas、Spotifyなど興味深い名前がケースの対象会社として並んでいますが、IESEのケースメソッド教育について教えてください

IESEのプログラムでは、CEOやCFOのようなビジネスシナリオのキーパーソンになりきってもらいます。そして、その状況に基づいて決断を下さなければなりません。

これをたくさんこなすのは、グローバルビジネスリーダーにとって非常に重要な意思決定スキルを磨く素晴らしい方法だからです。想像してみてください。あなたは、様々なバックグラウンドを持つ約70人の学生と一緒に授業を受けています。教授は典型的な講師ではなく、議論の指揮者に近いです。

私たちの授業の約80%はこのスタイルですが、例外も20%ほどあります。例えば、財務会計やコーポレート・ファイナンスのような授業は、少し違ったアプローチをとります。これは、伝統的なバックグラウンドをお持ちでない方には朗報かもしれません。

さて、潮流に乗った企業について触れられていましたが、確かに私たちはそうした企業にも目を向けています。しかし、私たちは古い企業にも目を向けます。というのも、最新の問題ばかりに目を向けていると、誰もが同じような前提を持ってしまうからです。

私たちは、物事が常に一筋縄ではいかない現実の世界に備えたいのです。時には、いつもの直感が通用しないケースに直面することもあるでしょう。また、私たちは毎年100以上の新しいケースを開発し、他校が開発したケースも使用しています。ですから、欧米の企業だけではありません。

私たちは世界中の企業を調査しています。私たちが多様性と言うのは、あなたが学ぶケースにおいても、本当にそうなのです。

 


交換留学について、IESEはどの学校と提携していますか、また、交換留学を希望する場合、どのような手続きが必要ですか

約30校と素晴らしい提携を結んでいます。MIT、Wharton、Kellogg、Columbia、LBSの他多数です。また、アジア、アフリカ、ラテンアメリカなど、世界の一部地域以外にも幅広な選択肢があります。

1年目の最初の2学期でいかに学業成績を上げるかが全てです。成績が良ければ良いほど、選択肢が増えます。簡単なことです。

 


ニューヨーク、サンパウロ、マドリッド、ミュンヘンの各キャンパスで教えているモジュールやコースはありますか、それとも、卒業生と企業の関係深化を促進するためのハブとして使われているのでしょうか

マドリードとミュンヘンのキャンパスはMBAプログラムと直接的には関係ありません。他のプログラムに使われています。

ニューヨークとサンパウロにもキャンパスがあり、海外モジュールのために使っています。これは1週間の選択科目で、バルセロナを離れて世界各地を訪れます。ちょっとした冒険のようなものです。

また、メキシコシティ、ハイデラバード、香港及び深圳、ナイロビでも海外モジュールを受講できます。IESEのキャンパスはありませんが、IESEの経験をこれらの場所で提供するための提携を結んでいます。その気になれば、これらのモジュールの複数に参加することができます。

私はMBAの学生時にナイロビでのそれに参加しましたが、大変エキゾチックで忘れられない体験でした!

 


2022年の就職統計によると、IESEのMBA卒業生の33%がコンサルティング、28%がその他業種、21%が金融、28%がテクノロジーに就職しています、これは、一部のセクターに傾倒している学校とは異なり、多様なキャリアパスの組み合わせですが、採用プロセスと、IESEがこの多様な組み合わせを維持する方法について教えてください

キャリアディベロップメントセンター(CDC)について説明させてください。

まず第一に、私たちは皆さんが自分の道を選択できるように支援します。特定の分野に押し込むようなことはしません。金融、テクノロジー、あるいはそれ以外の分野に目を向けていても、CDCはあなたを支援してくれます。各分野の専門家に加え、LinkedInの有効活用や社外とのネットワーク作りを支援する他のメンバーもいます。

さて、目玉のひとつはキャリアフォーラムです。年に2回開催されます。フルタイムの仕事だけでなく、インターンシップも対象です。100社程度の企業がIESEの人材を採用するために参加します。MBAの採用企業の殆どがIESEをターゲット校としています。

アジアキャリアフェアやラテンキャリアフェアのような地域に特化したフェアもあります。加え、CDCはプロフェッショナルクラブと協力してキャリアトレックを開催しています。例えば、Consulting Trek、Fintech Trek、Consumer Goods Trekなどがあります。これらのトレックでは、各セクターの主要都市を訪れ、卒業生やトップエグゼクティブから業界の知見を得たりすることができます。

これらのトレックのためにMBAの授業を欠席する必要はありません。また、Energy ClubによるGlobal Energy DayやPE&VC ClubによるPE&VC Conferenceなど、学内で開催される大きなイベントもあります。基調講演、パネルディスカッション、ケースコンペティション、そしてたくさんのネットワーキングなど、盛りだくさんです。

また、卒業後に日本や韓国を就業先のターゲットにしているのであれば、私はあなたをサポートするチームの一員でもあります。

 


昨年のIESE MBA卒業生の22%は、業界、職務、地域を変えるなど、トリプルジャンプを成し遂げましたが、トリプルジャンプを目指す受験生に具体的なヒントがあれば教えてください

仰る通り、キャリアには考慮すべき3つの主要な要素があります。

トリプルジャンプは信じられないような旅のように聞こえるかもしれませんが(そして本当にそうです!)、私はそれを簡単なものだとは決して言いません。あなたが考えなければならないことの1つは、それを追求するために、何かしらの要素(例えば高給)を諦めるといったトレードオフの可能性です。自分の優先順位を考えているうちに、トリプルジャンプが一番の選択ではないことに気づくかもしれません。それはそれで構わないです。誰もがその跳躍をする必要はないのですから。

しかし、もしあなたがトリプルジャンプをどうしてもやりたいと考えているのであれば、その覚悟を決めてください。学校が提供するあらゆるリソースを利用すること、トリプルジャンプを成功させた卒業生、特に同じような経歴をMBA前に持っていた卒業生と話をすること。そして、すぐに諦めないことが肝要でしょう。

海外の場合は、卒業のタイミングでフルタイムの仕事が決まらない友人を見かけることも珍しくないです。約95%の学生がMBA取得後のキャリアを確定させるといった統計がありますが、それは卒業後3ヶ月のことです。過酷な道のりかもしれないですが、あなたの目標は他の人よりも高いことを忘れないでほしいです。

あなたの決意は秘密兵器です。その強いマインドセットを持ち続ければ、きっとうまくいきます。

 


IESE MBAカリキュラムの一環として欧州の大陸言語を学ぶことは必須ですか、そういった言語にあまり触れたことがない、あるいは触れたことがない外国人にとって、一般的に魅力的な職種(プロダクトマネージャー、財務など)や地域(中東など)はありますか

完全に任意です。弊校にはBusiness Spanish Program(BSP)があります。

私の体験談として、スペイン語のスキルはほとんどゼロの状態からスタートしたのですが、この素晴らしいプログラムと長いMBA期間のおかげで、かなり上達しました。ですから、たとえスペイン語レベルがそれほど高くなくても、あるいは今スペイン語について何も知らなくても、スペイン語を習得し、スペイン語の流暢さを必要とする仕事の可能性を広げるレベルに到達することは十分可能です。全ては、あなたがどれだけこの新しい言語を学ぶことにコミットしているかということにかかっているのです。

さて、仕事の展望について話しましょう。確かに、スペインではスペイン語が話せることを望む企業もそれなりにあるかもしれませんが、全てではありません。金融やテクノロジーなどの分野では、英語でも十分通用することが多いです。一方、コンサルティングの分野では、スペイン語が必要とされることが多いです。しかし、IESEはスペインだけに限りません。IESEは、欧州他国、ラテンアメリカ、中東など他の地域でも確固たる存在感を示しています。

ですから、あなたの母国やスペインだけではありません。たくさんの選択肢があります!

 


奨学金への応募がどのように評価されるかについて教えてください、プロフィールの中で、特に重視する点はありますか

奨学金に関しては、奨学金委員会は出願内容全てを見ます。奨学金応募用のエッセイだけではありません。そして、受験生の能力のみならず財務状況も勘案します。ですので、これに関して我々に共有することを躊躇わないでください。これは、あなたの需要を理解するのに役立ちます。

私たちは、給与や貯蓄に関して、男性と女性の受験生の間に顕著な違いがあることを認識しています。そのため、このような違いを考慮し、女性の受験生により配慮することで、結果的に公平であることを目指しています。

私たちは、奨学金の予算を年単位で持っており、4つのラウンドで選考を行っています。通常、早いラウンドに応募してきた受験生向けに奨学金を手厚くします。しかし、最終ラウンドでも、まだ予算が残っていて、優秀な受験生が見つかった場合には、奨学金授与を試みます。しかし、これは一般的なこととは言い切れません。

奨学金の獲得が大きな意味を持つのであれば、早いラウンドでの応募を目指しましょう。それが違いを生むかもしれません。

 


長年にわたり、IESEのMBAは常にランキングを上昇してきました(世界第3位のMBA、ファイナンシャルタイムズ、2023年)が、どのような要因(就職先、卒業生ネットワーク、教育法など)がこの上昇につながったとお考えですか

2023年におけるIESEのランキングがなぜこれほど印象的なのかを考えてみましょう。

目立った理由はいくつかあります。 まず、IESEの多様で国際的な環境が挙げられます。当校の学生や教員はあらゆる分野から集まっており、職業人してのバックグラウンド、経験、グローバルな視点が教室に混在しています。それゆえに、議論やネットワーキングの機会も最高レベルなのです。

多様性といえば、IESE MBAの88%は世界中のスペイン以外のあらゆる地域から来ており、有能な女性の割合も37%に達しています。しかし、それだけではありません。IESEは国際的な経験を積ませることに全力を注いでいます。IESEは、国際的な経験を積める学校として世界第5位にランクされています。

では、キャリアについてお話ししましょう。IESEのキャリアサービスは、世界第5位という高い評価を得ています。また、学校だけでなく、卒業生のネットワークも非常に充実しており、8位にランクインしています。IESEの卒業生はIESEで過ごした時間をとても気に入っています。少人数のクラス、教授陣との1対1の時間、結束の固い共同体などです。卒業生のIESEでの経験は、平均して10点満点中9.61点です。これは、相当な愛情です。

また、IESEはビジネスだけでなく、持続可能性も重視しています。IESEのMBAは、倫理、社会問題、環境、気候変動対策に関する教育で世界第2位にランクされています。さらに、私たちは二酸化炭素排出量の削減にも取り組んでおり、世界第6位となっています。

これらがIESEのランキングが一流である理由の背景です。私たちは多様性、キャリア支援、幸せな卒業生、そして地球を救うことを大切にしています。

 


 IESEは持続可能性(CSR分野で世界第1位のMBA、ファイナンシャルタイムズ、2022年)に重点を置いていることで人気を集めていますが、この点についてご意見をお聞かせください

持続可能性への取り組みは最近のことではなく、当社の歴史に深く根ざしています。私たちは、世界が持続可能性に真剣に取り組み始めるずっと以前から、60年以上にわたってこの点に取り組んできました。

更に、私たちは2021年のGlobal Alumni ReunionでInstitute for Sustainability Leadershipを立ち上げました。この2日間のイベントは、組織がいかにして持続可能性に真正面から取り組み、ステップアップしていくかについて深く掘り下げるもので、重鎮のエグゼクティブやオピニオンリーダーも参加しました。この研究所は、私たちの持続可能性本部のようなものです。私たちは、IESE Cities in Motionのような研究プロジェクトを立ち上げ、Business Schools for Climate Leadershipの一員でもあります。私たちの目標は、ビジネス知識の限界を押し広げ、ゲームの最先端を走り続けることです。

しかし、それは組織レベルだけではありません。MBAプログラムでは、持続可能性と責任あるビジネスに特化したConcentrationを設けています。また、「Doing Good Doing Well」と呼ばれる学生主導の会議も20年以上続いています。これは、欧州のビジネススクールの中では、このトピックに関する最大のイベントとして認知されています。

このように、持続可能性は私たちのDNAであり、その勢いは衰えることはありません。私たちは、ポジティブなインパクトを与え、この重要な分野をリードしていきます。

 

 


興味深いことに、あなたはIESE MBA Class of 2016の卒業生でもありますが、プログラムでの経験や思い出について教えてください

この質問に対する私の答えに5時間を費やすのは簡単なのですが、今回は少し無理があるかもしれません。私にとって本当に重要だったことに焦点を移しましょう。

先ほど述べたナイロビでの海外モジュールのほかに、私はいくつかのケースコンペティションに参加しました。そのうちの1つはメキシコシティで行われたもので、IESEを含む8つの異なるビジネススクールがチームを組み、ヘルスケア企業とコンサルタント企業から投げかけられた厄介なマーケティング課題に取り組みました。幸運なことに、私はIESEの2人の代表のうちの1人に選ばれました。現地に着くと、異なる学校の学生から構成される全く新しいチームを結成し、この課題に深く取り組みました。他の学校ではチームワークの雰囲気がどのように違うのか、目からウロコでした。また、IESEの厳しいMBAプログラムで自分がどれだけ成長したかを実感しました。更に、世界中から集まった素晴らしい新しい友人ができ、ついでにメキシコシティを少し散策することもできました。

もう一つの冒険は、ジャパントレックでした。4月の8日間、130人の2年生とそのパートナーを日本各地に招きました。私たちは8ヶ月前から計画を動かし始めましたが、その甲斐があったというものです。私のホームグラウンドだったので、ネットワークを広げることも容易かったです。トレックの直後には、4ヶ月前の冬休みにリマを親切に案内してくれた里帰り中のペルー人の同級生と東京で鉄板焼ランチを楽しみながら盛り上がりました。いい時間でした!

また、私は欧州サッカーの大ファンですが、大変幸運でした。私が滞在していた間、FCバルセロナは絶好調で、歴史を作っていました。つまり、UEFAチャンピオンズリーグとエル・クラシコののホームマッチを1試合も逃さずカンプノウで観戦できたのです。一人で行くこともあれば、クラスメートと行くこともありました。サッカーファンにとっては夢のような時間でした。

出会った人々、プログラム、そしてこの街には感謝してもしきれません。私の期待を完全に超えてくれました。

 


オンラインでのグループウェビナー以外に、疑問がある場合、受験生はどのようにして入学審査委員会と個人的につながることができますか

私たちはここにいて、お話をする準備ができています。私たちのMBAプログラムに興味をお持ちなら、ちょっと手を振ってみてください。まずはMBAのパンフレットかMBA就職レポートをダウンロードしてください。自分の実力がどの程度なのか気になる方は、Feedback on Profileに申し込んでください。また、LinkedInやメールでのメッセージもお待ちしています。遠慮なく、私たちをリソースとして使ってください。

あなたが何を求めているのかがわからなければ、私たちのアプローチをカスタマイズすることは困難です。あなたの担当者が誰なのか調べてみてください。いつでもご連絡ください!