教室の外へ:欧州各地を巡るIESE MBAキャリアトレック、パート2

 

原文(英語)は、こちらをご覧ください。

 

キャリアトレックは、IESE MBA の学びが実際に息づく場であり、教室での学習と現実世界の知見を結びつけてくれます。今年はバルセロナ、ベルリン、マドリードで、MBA の学生たちがさまざまな業界を探訪し、第一線の現場に触れながら、将来のキャリア形成につながるつながりを築きました。本記事では、3月にSports, Media & Entertainment ClubとHealthcare Cluが企画したマドリードでのトレックについて詳しくご紹介します。


マドリードでスポーツ・メディア・エンターテインメント業界を探る

私が IESEで共同代表を務める IESE Sports, Media & Entertainment Clubのマドリード・トレックを企画することは、本当に大きな挑戦でした。しかし、今振り返ると、その成果にこれ以上ないほど満足しています。

わずか2日間で、クラブの16名のメンバーが7社もの素晴らしい企業を訪問しました。どの企業も、欧州、そして特にスペインにおいて、スポーツ・メディア・エンターテインメント業界がいかに急速に進化しているかを示してくれました。

さらに重要だったのは、卓越したプロフェッショナルの方々とお会いし、それぞれの歩みや実績、そして組織が今後直面する課題について惜しみなく共有していただけたことです。こうした経験を通じて、これらの業界がいかに活気にあふれ、革新的で、多くの機会に満ちているかを改めて実感しました。

最初に訪れたのは、イサベル・ムニョス=ロハス・マンリケ・デ・ララさんアルバロ・モンテロさんに温かく迎えていただいたYou First | Gershでした。ここでは、トップレベルのアスリートやアーティストを代理する仕事について学びました。

Sportianでは、アレハンドラ・ラモス・アルバさんディエゴ・ディニさんトム・ウッズさんが、スポーツテックの魅力的な世界を紹介してくださいました。Globant LALIGA のジョイントベンチャーである同社について、サンティアゴ・ベルナベウのすぐ近くにある素晴らしいオフィスで学ぶことができました。

Fever では、ロシオ・トルヒーリョ・アルバさんブランカ・ナバーロさんダニエル・パロミノ・カストロさんが、同社の目覚ましい成長の歩みを共有してくださり、更に今後開催予定のマドリード Formula 1 グランプリの舞台裏も紹介してくださいました。

1日目の締めくくりは PEAK Sport Media でした。ケンザ・デルさんマルゲリータ・スキアッティさんカルメン・カレーニョ・グティエスさんが、コパ・デル・レイ決勝のような主要イベントに関するプロジェクトや今後の計画について説明してくださいました。

2日目は、Team Hereticsエバンドロ・V・ベルナルド・デ・キロスさんのお話から始まりました。そこで私たちは急成長を続ける eスポーツの世界に浸り、この組織が業界の中で重要な役割を果たしていることを学びました。

マドリードは雨でしたが、LALIGA ではガブリエル・ゴンサレス=ゴルドンさんが私たちを迎えてくださいました。ここでは、クラブオフィスがラ・リーガ所属クラブのプロフェッショナル化と成長支援のために行っている素晴らしい取り組みについて知ることができました。

そして、この濃密な2日間の最後には、マルタ・チャンペル・ガルシアさんとホセ・M・マルティネス “ベナ” さんが、意欲的な Gemswell Surf Madrid プロジェクトを紹介してくださいました。この施設は2027年に開業予定で、ヨーロッパ最大の人工サーフラグーンとなることを目指しており、マドリードのスポーツとエンターテインメントの景観を塗り替える存在になる見込みです。

このトレックを実現し、忘れがたい経験にしてくださったすべての方々への感謝は、とても言葉では尽くせません。イレーネ・ファン・デル・メーアさんカルメン・サンチェス・ガルシアさんマリア・セレステ・アテンシオさんの支えがなければ、この取り組みは実現しなかったでしょう。また、共同会長のサヒル・セスさんにも感謝しています。

この体験をより包括的なものにするため、私たちはマドリード訪問に先立って、「スペインのスポーツ産業:現在地とこれからの方向性」と題したパネルディスカッションも企画しました。マルク・セラさんオスカル・イランソ・ロビラさんアルベルト・フレイシャ・ゴンファウスさんを迎え、参加者は現地入りする前にしっかりとした背景知識を得ることができました。

登壇者の皆さんは、スポーツ業界でキャリアを築くための具体的な助言を共有してくださいました。適応力、柔軟性、好奇心を持つこと、データを活用して「なぜそうなるのか」「どう改善できるのか」を説明すること、そして競争の激しい業界でアスリートのように成果を出すために必要なソフトスキルとマインドセットを磨き続けることなどです。

また、クラブはブランドとして考え、行動しなければならないという議論も行いました。自らの伝統やファンの「歴史」を理解し、過去を無視しない物語をつくり、新たなメディアやコンテンツ形式を使って、試合の90分を超えてファンとつながる必要があるということです。

収益化、ブランディング、国際化に関するヨーロッパとアメリカの視点の違いを比較できたことも非常に興味深いものでした。また、今ではソーシャルメディアによって、小規模なプレーヤーや組織であっても、自らの物語を発信し、声を届け、質と本物らしさに注力すれば注目を集めて競争できることも確認できました。

参加してくださった皆さん、そして質問やアイデアを通じて貢献してくださった皆さんに心から感謝します。私たちは今後もこうした対話の場を企画し、多角的な視点からスポーツ業界への理解を深め、コミュニティ全体の成長につなげていきたいと考えています。

文責:ホアキン・ソリアーニ(MBA Class of 2026)


スペインのヘルスケア・エコシステムを理解する

今年の IESE Healthcare Club Trek が3月にマドリードで開催され、マルティ・アルフォンソ・コレットさんアルバロ・ゴエナガ・ジョベスさんとともに私が共同で企画に携われたことを、大変誇りに思います。

IESE MBA の学生グループとともに、私たちは2日間にわたってヘルスケア業界にどっぷりと浸かりました。Eli Lilly and CompanySandozAstraZenecaInsud PharmaTakeda といった主要企業を訪問し、それぞれの組織が急速に変化する環境にどのように適応しながら、常に患者を取り組みの中心に据えているのかについて、多様な視点を得ることができました。

議論は多岐にわたりましたが、特に印象的だった論点は3つありました。1つ目は、創薬、オペレーション、患者ケアを変革するうえで AI とデジタル技術がますます大きな役割を果たしていることです。2つ目は、特許切れやコスト圧力に対応しながら、イノベーションとポートフォリオ成長のバランスを取る難しさです。3つ目は、オペレーショナル・エクセレンスを維持しつつ、患者と社会に持続可能なインパクトを届けるという業界の責任です。

トレックの締めくくりとして、Roche、Novo Nordisk、Eli Lilly、Takeda、Novartis など、さまざまな製薬会社で働く IESE の卒業生とのネットワーキングイベントも実施しました。これは本当に素晴らしいものでした。業界各分野のリーダーから直接話を聞き、MBA での学びを現実の業界課題と結びつけることができたのは、非常に価値ある経験でした。洞察だけでなく個人としての歩みも率直に共有してくださったことで、関わった全員にとって、一層実り多い体験となりました。

私たちを迎えてくださったすべての企業の皆様、時間と知見を共有してくださった登壇者の皆様、そして好奇心と熱意を持って参加してくれた MBA の学生たちに、心より感謝します。

文責:ジョルディ・フィナ・カステリャ(MBA Class of 2027)