原文(英語)は、こちらをご覧ください。
4月10日と11日にIESEのニューヨークキャンパスで開催された、初のNorth America Summitには、大陸各地から卒業生、教員、リーダーたちが集まり、これまでの共通の歩みを振り返るとともに、その先に何があるのかを見据えました。
今回の集まりは、IESEがニューヨークに拠点を構えてから15年を迎えた節目を記念するものであり、祝賀であると同時に、今後に向けた意思表明でもありました。世界でも特にダイナミックなエコシステムの一つに踏み出した当初の野心的な一歩は、より広く、より持続的なものへと発展してきました。
IESEニューヨークキャンパスの学長であるジョアン・ジャネは、冒頭のあいさつで「私たちは、単なるキャンパス以上のものを築いてきました。プラットフォームを築いてきたのです。教育、関与、そしてコミュニティのためのプラットフォームです。」と述べました。
2日間にわたり、北米各地のIESE卒業生たちは、単に旧交を温めるためだけでなく、ある共通の問いに向き合うために集まりました。すなわち、これまでになく速いスピードで変化する世界において、リーダーシップはいかに進化すべきか、という問いです。
人工知能からスポーツ、そして目的志向型ビジネスに至るまで、このサミットでは多様な視点を持ち寄り、その問いを掘り下げました。扱う文脈は異なっていても、議論から浮かび上がった現実は共通していました。すなわち、今日のリーダーシップには、より高い判断力、適応力、そしてより深い責任感が求められるということです。
人工知能時代における不確実性を乗りこなす
冒頭のアカデミック・セッション「Leading the Game: How AI Is Transforming Leadership」が、その後の議論の方向性を示しました。
サンプサ・サミラ教授は、IBMのVP Quantum and AIであるイスマエル・ファロ氏、そしてAlinia AIのCo-Founder and CEOであるアリアドナ・フォント氏とともに、人工知能が業界だけでなく、意思決定そのものの性質をどのように変えつつあるのかを考察しました。
- 議論は、技術的な能力そのものだけに焦点を当てるのではなく、この変化がリーダーに何を求めるのかに重点が置かれました。変化が常態化し、結果の予測が難しくなっている環境では、ためらうこと自体がリスクになります。Fontは「様子を見ることこそが、最もリスクの高い行動です」と述べました。
- ファロ氏は、リーダーは完全な情報がない中でも行動することを学ばなければならず、試し、調整し、自らの前提を見直すことに対して常に開かれていなければならないと示しました。リーダーシップは、確実性そのものよりも、判断力に関わるものになっていきます。
- パネリストたちはまた、「オプショナリティ」の重要性も強調しました。つまり、急速な変化に直面しても柔軟性を保てるような意思決定を行うことです。
- 同時に、ファロ氏とフォント氏は、人工知能の加速的な進展によって倫理的な検討課題が前面に出てきていると指摘しました。イノベーションが規制を上回るスピードで進む中、その責任はますます組織内部の意思決定者に委ねられています。リーダーは新たな能力を身につけるだけでなく、既存の思考様式を「学び直す」ならぬ「学びほぐす」姿勢を持ち、長期的視点で人材に投資していかなければなりません。
数字を超えたリーダーシップ
テクノロジーがリーダーの行動のあり方を再定義している一方で、他の分野は、なぜリーダーシップが重要なのかを浮き彫りにしています。
「From Ownership to Leadership: A Vision for Sports Management」では、Burnley Football ClubおよびRCD EspanyolのChairmanであるアラン・ペイス氏(MBA Class of 1994)と、Cynosure | Checketts Sports CapitalのManaging Directorであるアンドリュー・チェケッツ氏が、アイデンティティと共同体に根差した組織を率いる難しさについて語りました。
- プロスポーツは、ビジネスと感情が交差する場で機能しています。そこでの意思決定は、戦略的または財務的なものとしてだけ受け止められるのではなく、クラブを自らのアイデンティティの一部とみなす共同体に深く感じ取られるものです。
- ペイス氏とチェケッツ氏の両者は、この力学がリーダーに異なる資質を求めると述べました。財務規律だけでは足りず、文脈への感受性、人間関係への配慮、そして長期的な信頼が必要になります。強固なエコシステムの中に深く組み込まれていることは、イノベーションの機会を生む一方で、利害関係者を深く理解することも求めます。
- ペイス氏はまた、共同体の関与が非常に強く、結果が象徴的な意味を帯びる環境でリーダーシップを発揮する際には、感情的知性が重要であることを強調しました。
指針となる「目的」
最後のセッション「Leading for a Purpose: Humanistic Leadership for a Modern Business」では、Tricon EnergyのFounder and CEO、そしてGenuine Cupの創業者であるイサベル・トーラス氏とイグナシオ・トーラス氏(GCP Class of 2013)が登壇し、議論をより根本的なレベルへと導きました。
- 2人の考察は、リーダーが成功をどのように定義するのか、そして今日の状況においてそれに伴う責任をどう捉えるのかに焦点を当てていました。
- 社会的・技術的変化によって形づくられる文脈の中で、リーダーシップはますます、成果と目的の両立を意味するようになっています。すなわち、価値を創出しながら、より広い社会的目標にも貢献することです。
- 強調されていた点は明確でした。長期的なインパクトは、結果だけでなく、意思決定を導く原則、そしてその意思決定が最終的に奉仕する人々によって決まるのです。
ニューヨークにおけるIESEの15年
このサミットはまた、ニューヨークにおけるIESEの15年という節目でもあり、そのことは成長と志の双方を物語っています。
IESEがニューヨークキャンパスを開設したとき、それは米国に恒久的な拠点を置く初のヨーロッパ系ビジネススクールとしての先駆的な一歩でした。
それ以来、IESEはエグゼクティブ教育、学位課程モジュール、そしてMIT Sloan School of ManagementやNYU Sternといった機関との連携を通じて、全米で活動を広げてきました。
ジョアン・ジャネが振り返ったように、このキャンパスは当初から、単なる物理的空間以上のものとして構想されていました。「今日はキャンパスそのものの話ではなく、もっと大きなものについての話です。北米においてIESEが何になり得るのか、ということです。」
そうしたビジョンは、この地域で約2,000人にまで成長した卒業生の共同体にも表れています。その共同体は多様で、国際的であり、そしてますます強くつながり合っています。

