HBSの学長であるニティン・ノリアとIESEの学長であるフランツ・ホイカンプが、HBSの創立110周年且つIESEの創立60周年の機会に対談し、リーマンショックから10年経過した今までに生じた大きな変化の結果について、語りました。
以下、フランツ・ホイカンプのコメントの一部を記載します。元の記事(EXPANSIÓN紙、スペイン語)についてはこちらをご覧ください。
- リーマンショックは、コーポレート・ガバナンスに大きな影響をもたらした。本件に係る議論と取締役会のプロフェッショナリズム化が昨今加速しておきており、取締役の役割とその社会的責任が増加した。
- 10年前あるいは15年前と現在とでIESE卒業生が求める企業における仕事は明確に異なる。トップリクルーターはコンサルティングファームであり続けているが、会社側がその変化に対応することが求められている。現在の卒業生は、より小規模なチームで働きたがるし、何をなすかに対しての可視性や目標を求めたがる傾向にある。したがって、採用する企業はこれらの点についてきちんと説明をすることが必要になる。例えば、Amazonは巨大な採用企業ではあるが、エンパワーメントの文化を築き上げてきている。
- 加え、プロフェッショナルライフに対する期待と、何を担うかについての個人の信念の間に、直接的な関係が生まれてきている。各企業の安定性も減退してきており、且つ個々人がより長い職業キャリアを送ることになり、変化もたくさん味わうことになる、このことをIESE生はよく認識している。
- リーマンショックの教訓は、企業における、即興での実現は不可の道徳的リーダーシップの重要性だ。マネジメントやファイナンスにおける技術的側面の重要性は当然あるものの、方向性自体が間違っていれば結果は悪いものになるし、社会的脅威にさえなりかねない。したがって、IESEにおいては、10年前と比べて、一層の時間をセルフマネジメントや倫理のコースに割いている。