Asia Career Summit 2019 – Singapore Career Trek

 

IESEのAsia Career Summit(ACS)は、Asia Business Clubが主催するフラッグシップイベントで、MBAの学生は、東南アジアのトップ企業と交流し、それについて学ぶ機会を得ることができます。 今年は、1年目と2年目の23名の学生と15以上の企業がシンガポールで4月に開催された第6回サミットに参加しました。 ラガヴ・グプタ(MBA Class of 2020)は、この3日間のイベントからの彼の経験と学びについての逸話を共有します。原文(英語)はこちらをご覧ください。

 

今年のACSの濃密な日程は、Henkelによる有益なプレゼンテーションから始まりました。 購買物流APACの責任者であるラファエル・パルセール氏は、シンガポールにおける同社のグローバルサプライチェーンハブの立ち上げと、世界中のサプライチェーンを統合する戦略について話しました。 私にとって一層興味深かったのは、購買以外に、Henkelは現在、デジタルトランスフォーメーションをFMCG業界にどのように適用するかに焦点を当てているということでした。

その日の2つ目のプレゼンテーションは、IQVIAとZaloraとの合同セッションでした。 IQVIAのソル・マガズ氏(IESE MBA 06、東南アジア地域のシニアプリンシパル兼コンサルティング長)は、会社の歴史と背景、およびヘルスケア、臨床研究、およびヒューマンデータサイエンスにわたる革新的なソリューションについて話してくれました。この業界に対するソルの情熱に触れて、そしてアジアでのクライアントの多様な要件やニーズがIQVIAのコンサルティング部門に大きなチャンスをもたらしていることを聞いて、刺激を受けました。アジアを代表するファッションEコマースの新興企業であるZaloraのCTO、シルヴィア・トム氏は、新興企業での6年間の長い旅について語ってくれました。 Zaloraの中核となるコンピテンシーは、個々のフルフィルメントセンターと、非常に競合の多い市場で彼らのオペレーション戦略が競合他社とどのように差別化するかにあることなのだと学びました。我々は会社の代表と交流する機会があり、これらの率直な会話のおかげで、会社の文化と機会について洞察を深めることができました。

次のセッションは、People Mentality Inc(人事及び企業ブランドコンサルティング会社)の創設者であるサム・ネオ氏とのワーキングランチでした。彼は、LinkedInのプロフィールを最適化し、オンラインとオフラインの両方の採用担当者の前で目立つようにするためのベストプラクティスに関する有用なヒントを提供してくれました。

そして、Google APAC本社へ訪問しました。相互性のあるタッチスクリーンパネル、レゴの壁、仮眠室、そしてジェラートカートに夢中になって、オフィスを通り抜ける時、子供のような興奮を感じたのを覚えています。出迎えてくれたマルク・ケラルト氏(IESE MBA 15、マネージャーテレコム、APACパートナーシップ)は、IESEからGoogleへ、そしてヨーロッパからアジアへの彼の変遷について共有してくれました。 Googleでのキャリア、ワークライフバランス、20%のプロジェクト(Googleの従業員は20%の時間で自由に何かしらのプロジェクトに取り組む柔軟性が与えられています)、及びアジアのテクロノジーの中心地として浮上しているシンガポールについて議論をしました。

1日目の最後のメニューは、IESEのアルムナイとのネットワーキングセッションでした。シンガポールの多様なな業界や職場で活躍している多くの地元の卒業生と出会うことができました。私たち自身の同級生間を超えてIESE内ネットワークを広げる類まれな機会という意味で、これはACSの中でも最も出会いに恵まれたイベントの1つです。セッションの間、StashAwayのCEO兼共同創設者であるミケーレ・フェラリオが参加してくれましたが、彼は、McKinseyでキャリアを始め、その後起業家になりました。フルタイムのキャリアとして起業を模索している現在のMBA生への彼のアドバイスは、「物事を成し遂げることは物事を完璧にやることよりも優れている」でした!

 

2日目は、世界最大のクイックサービスレストラン企業の1つであるRestaurant Brands International Inc.( “RBI”)で始まりました。アルバ・ベキリ氏(ピープルビジネスパートナー)とマカレナ・グラシア氏(南部事業部長)が、MBAにとってわくわくする機会を提供してくれたエネルギーと熱意、そして加速度的な企業文化は、間違いなく学生の多くに強く刺さるものでした。

同日2つ目のプレゼンテーションはDHL Consultingで、シニアコンサルタントのヴィシャール・クマール氏とチュウ・フオン・リン氏が経験を共有してくれ、サプライチェーンコンサルティングをわかりやすく説明してくれました。 従来のコンサルティングとは対照的に、サプライチェーンコンサルティングでは、クライアントの業務改善とサプライチェーンの効率化を支援することに重点が置かれています。

次のセッションでは、パネルディスカッション形式で、ベンチャーキャピタリストと事業主の両方の観点から、ASEANのスタートアップエコシステムに目を向けました。 REAPRAの投資責任者であるプリシラ・ハン氏は、彼女の投資戦略と、成長の見込みのある有望な事業を特定する方法についての洞察を共有してくれました。 Pulsifiの創設者であるジェイ・ホアン氏とBio-rithmの創設者であるアムリッシュ・ナイル氏は、ビジネスアイデアの概念化から実用的なビジネスへの実現までの重要なステップ、及び現在の市場で彼らの会社が直面している課題を共有してくれました。

続いて、Amazon Web Service(AWS)です。 ビジネス開発マネージャのヴァンサン・プティ氏が、Amazonのクラウドインフラストラクチャと製品ポートフォリオについて教えてくれました。 ASEAN市場での人気の高まりを受けて、Amazonはこの地域内でのエクスポージャーと事業をさらに拡大することを目指しています。 また、AWSでのクライアントサービスに必要なビジネス上および技術上の専門知識を橋渡しして、MBA生がAWS組織内でどのように付加価値を提供できるかについて議論しました。

電子商取引とデジタルというテーマを午後にも継続する形で、次のセッションは、アシュワンス・ラメッシュ氏(IESE MBA 14、東南アジアを牽引する電子商取引プラットフォームであるLazadaにおける戦略チームのヴァイスプレジデント)によるものでした。 Lazadaの成功体験と、その市場モデル、物流業務の詳細を学びました。 会社が採用した戦略について話す中で、アシュワンスは、競争こそが、最先端の技術と革新、特に電子商取引業界を発展させるための重要な要素であることについて教えてくれました。

その日の最後のセッションは特別なものでした。アンジャニー・ボルワンカー(IESE MBA 03)は、IESEでの彼自身の旅が一周したことを告げることによって、プレゼンテーションを始めました。 彼はACSの最初の主催者の一人である一方、その場では、ACSでむしろ採用担当者としてプレゼンテーションをしていたのです! 海事技術ソリューションプロバイダーであるNavozymeの共同創設者として、彼は業界について、またNavozymeがブロックチェーンとデジタルトランスフォーメーションを使用して世界で最も伝統的な業界の1つに革命を起こすことを目指す方法について多くの洞察を与えてくれました。

もちろん、郷土料理を試さずにシンガポールを満喫することはできません。 クラスメートの何人かによって計画された海南風チキンライスの美味しい夕食で一日を締めくくりました。

3日目(最終日)は、マイクロソフトのオフィスへの会社訪問から始まりました。私たちを出迎えてくれたアンナ・フーリー氏(APAC大学採用担当)が、マイクロソフト東南アジアでのキャリアの機会を得てくれました。一方、シャーリー・ストラチャン氏(アジアのIoT デバイス専門ゼネラルマネージャー)とIoT(Internet of Things)の重要性とこの分野の最新動向について話してくれました。 IESE MBA Exchange 14のクシティージ・ゴパール氏も、マイクロソフトでのキャリアパスと企業文化について説明するために参加してくれました。

スタートアップエコノミーとイノベーションエコシステムのソリューションプロバイダーであるConnect Oneの創設者であるエレナ・チョウ氏は、スタートアップエコシステムで働くことを選択した際に予想されるトレードオフと特にシンガポールにおける新興エコシステムの動向について洞察力に富んだプレゼンテーションを行いました。まだ複数のキャリアパスを検討している学生にとっては、彼女の洞察は非常に貴重でした!

同日の3つ目のセッションは、ニヒル・カプール(IESE MBA Exchange 15、アジア全域での初期段階の新興企業に複数の投資を行っているベンチャーキャピタル会社であるGree Venturesのプリンシパル兼投資事業長)が主催しました。 APACのスタートアップ業界の動向と、VCが投資を行う前に分析する主な基準について説明してくれ、非常に有意義なセッションでした。

それからEON Realityオフィスに行き、現実世界での仮想現実と拡張現実の応用について学びました。 アキレディ・チャラ氏(宇宙事業部長)は、リアルタイムのデータ駆動型アプリケーションで体験的なトレーニングを提供する独自の機能を備えた同社のツールの構築方法について説明してくれました。医療、航空宇宙、建設などの多様な業界向けに、VRおよびARモデルのいくつかを試す機会がありました。これは、間違いなくその日のうちで最も刺激的な部分でした。そこで、我々は、石油とガスの建設現場と3Dの人間の心のデモシミュレーションを行いました!

最後の会社訪問は、Mastercard Labsでした。ホストのヨッヘン・ニムチェク氏(IESE MBA 03、地域の主導的な市場開拓担当)とトビアス・プエヒェ氏(イノベーション担当ヴァイスプレジデント)は、支払いにおけるイノベーションと、世界中の銀行業界におけるデジタル革命の重要性について話してくれました。ロボット工学や人工知能からさまざまな非接触型決済技術まで、Mastercardの幅広いデジタル決済技術について多くのことを学びました。

最後に今年のACSを、クラフトビール醸造所での軽食とビールで締めくくって、印象的な会話と有意義なつながりで満たされた素晴らしい週を振り返りあいました。来年のACSの計画も始めました。皆さんが我々と一緒に参加できることを願っています!