IESEと大学院大学至善館が提供開始したMBAの授業「資本主義の未来」

 

原文(英語)は、こちらをご覧ください。

 

IESEと日本の大学院大学至善館は、学生が資本主義の現状を批判的に観察し、より良い未来を創造するために必要なビジネスリーダーシップの役割を探求するのに役立つように設計されたMBAの授業を提供するために連携しました。

この授業は、インドのSchool of Inspired Leadership(SOIL)、およびブラジルのFundação Getulio Vargas (FGV)と提携して始動しています。

この授業では、今日の資本主義システムの中で社会が直面している重要な問題を探求し、ビジネス(そして将来のビジネスリーダーとしての彼ら自身)が社会でより積極的な役割を果たすことができる方法について考え、計画を立てるように学生を促します。授業の最後に、学生は、著名なビジネスリーダーやCEOのグループに、より公平な資本主義の形についての独自のビジョンを提示します。

Future of Capitalismは、IESE MBAの2年生と、他の3つの参加校のMBA学生を対象とした選択制のMBAの授業です。 3か月の授業は、23か国から82人の学生が参加する形で1月26日に始まりました。

学長のフランツ・ホイカンプは、次の通り述べます。

「選ばれた少数の人々だけでなく、我々全員の利益のためにビジネスが機能することが重要です。」

「これまで、多くのビジネス教育は、ビジネスを「する理由」に関して全体的に素晴らしい仕事をしていませんでした。代わりに、多くの教育は、ビジネスリーダーの技術的、経営的、起業家的教育として「何をするか」において非常に優れてきました。しかし、殆どの学校は、目的、ビジネス倫理、世界をより良い場所にするために自らの強力な立場をどのように活かすかを人々に教えることに関しては、おそらく最高の成績を獲得していないことを認めるでしょう。」

「だからこそ、この革新的なMBAの授業に参画できることを嬉しく思います。この授業では、次世代のビジネスリーダーが一人称でこれらの問題について考え、資本主義の未来を再構築して全ての人に一層良い影響を与える方法についての洞察を得ることができます。」

 


ゲストスピーカー

授業中、学生は、元ホームレスの子供や元少年兵など、現在の資本主義システムの影響を大きく受けている人々を含む、世界中の多彩なゲストスピーカーとオンラインで対話を行います。また、トップエグゼクティブ、起業家、政策立案者、様々なバックグラウンドの活動家、及び学者から話を聞くことになります。

セッションに含まれる内容の例は以下の通りです。

  • ウガンダの元少年兵に職業訓練を提供する日本のNGOであるTerra Renaissanceの社長、小川真吾氏と協力して提供される、誘拐され、軍事行動への参加を余儀なくされたウガンダの元少年兵からのヒアリング。

 

  • 恵まれない子供たちの成長を促進するバングラデシュのNGOであるEkmattra Societyの創設者兼CEO、シュバシシュ・ロイと協力して提供される、バングラデシュのかつてのホームレスの子供たちとの対話。

 

  • New York Timesの元CEOでBBCの局長であるマーク・トンプソンとの、資本主義、民主主義、メディアの役割についての対話。

 

  • Greenpeace Internationalの事務局長であるジェニファー・モーガンと、気候変動と環境の持続可能性について話し合うセッション。

 


資本主義の独自のビジョンを開発する学生

このプログラムは、至善館大学の教授兼理事長である野田智義氏とIESE学長のフランツ・ホイカンプによって設計され、主導されています。他の共同アカデミックディレクターと一緒に、クラスでの議論を主導し、促進します。

授業全体を通して、学生はチームで協力して最終的な成果に取り組み、ビジネスが現状と将来の資本主義のビジョンとの間の架け橋を築く方法の概要を策定します。

次に、2つのファイナリストチームが、この取り組みを支援している著名なビジネスリーダーのグループに成果を発表します。これらには以下が含まれます:

  • International Chamber of Commerceの名誉会長兼Unileverの元CEOのポール・ポルマン
  • サントリーホールディングスCEOの新浪剛史氏
  • Philanthropic Ventures Foundationのエグゼクティブディレクター兼ねるApple CEO Office元シニアディレクターのジェームズ・ヒガ
  • Tata Steelの元副会長兼Tata Internationalの会長のB. ムトゥラマン
  • Volans創設者のジョン・エルキントン

ビジネスサポーターとアカデミックディレクターは、クラス全体との円卓会議で気づきについて話し合います。

チームワークに加えて、各学生はビジネスリーダーの責任を振り返り、セッションからのインプットを社会の改善のための個人的なコミットメントと将来の職業環境に変化をもたらすための実行可能な計画に変換して授業のインパクトを一層高めることも期待されています。

新型コロナウィルスの影響により、対面で会うことはロジ面から困難となりましたが、「この取り組みは、世界中の各地域の関係者を集めて、世界中に教育体験を提供し続ける方法を示しています」とフランツ・ホイカンプは付け加えました。

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