Women in Business Conferenceの第6回(年次開催)が開催されたところ、概要は以下の通りです。
原文(英語)は、こちらをご覧ください。
新型コロナウィルスのおかげで職場での男女平等に向けて進行中の障害が明らかになるならば、包摂を促進しつつ働くことを再考する機会ともなるでしょう。
IESE MBAのWomen in Business Clubは最近、年次会議を開催し、職場の女性が直面している様々な問題について話し合っています。スピーカーには、First Bank of Nigeriaの頭取でありIESEの国際諮問委員会のメンバーでもあるイブクン アウォシカ氏、スペインのHolaLuzの創設者兼エグゼクティブプレジデントであるカルロタ・ピ氏、DHL ConsultingのCEOであるサビーネ・ミューラー氏。Amazon EUの多様性・平等・包摂シニアビジネスパートナーであるコリーダ・ヨークリー氏が含まれます。
オンラインパネルやワークショップが終日開催され、講演者と参加者は、包摂の政策、バランスの取れたチームのメリット、男性が女性のキャリアを支援する方法、女性に力を与えるためのツールなどについて話し合いました。
過去1年間同様に、新型コロナウィルスは不安という観点から議論の背景となりました。マッキンゼーの2020年の職場における女性に関する報告書は、働く女性が新型コロナウィルスの影響を不均衡に受けていると警告しています。女性は男性よりも職を失った可能性が高く、ロックダウン中、自宅でこれまで以上に大きな負担を負っており、仕事を可能にする学校や育児などの支援機能を失い、キャリアのシフトダウンや職場を完全に離れることを検討している、とマッキンゼーは指摘しています。
マッキンゼーによると、この要因の組み合わせは、企業にとって「緊急事態」となります。 「企業は、リーダーシップを発揮する女性を失い、将来の女性リーダーを失い、ジェンダーの多様性に向けて何年にもわたる骨の折れる進歩を台無しにするリスクがある。」と報告書は述べています。
「新型コロナウィルスが気づかせてくれたことの1つは、仕事と生活は2つの異なるものではないということです。私たちは一人の人間なのです。」と、ワークライフバランスを広範囲に研究したミレイア・ラス・ヘラス教授は述べます。
Siemens Mobilityのデジタル変革に関する責任者であるカロリナ・コースは、「職場は非常に多くの進歩を遂げたため、近年、我々を自身を騙していました。 他方、これほど多くの女性が無給の仕事を続けていることを見落としていました。」と述べています。
変化の機会
同時に、多くの女性が長年提唱してきたような柔軟な働き方とより共感的なリーダーシップを企業が導入する機会ともなるため、根本的に異なる労働環境は機会をもたらします。
それを機能させるには、企業、チーム、女性自身の間で考え方が変化し、新しい形のコミュニケーションと支援が必要になります。在宅勤務には、時間管理への異なるアプローチが必要です。また、就業日に燃え尽き症候群を誘発するレベルに至ってしまうほどの働き方になることを防ぐための特別な工夫も必要です。
「それはあなた自身のために境界を設定するということです。」と、eラーニング会社Voxyの製品マーケティングとカスタマーオペレーション部長であるケイティ・ファローンは言いました。
多くの女性は、24時間年中無休で対応できない場合や、家族、友人、または自分自身のために時間を割きたい場合に、上司や同僚が何を言うかを心配しています。マッキンゼーのレベッカ・クンは、「女性は、マイナスに働くことを恐れて、関連する内容について職場で発言しません。しかし、制限を設定する必要があります。そしてそれについても勇気を持ってください。」と述べています。
「そして、これらの境界は公開されるべきです」と、英国のボーダフォンのデジタル変革に関わる責任者であるマルタ・サンチェスは指摘し、メールへの返信、電話への参加、会議への参加などがいつ可能になるかを明確にする必要があると強調しました。
シーメンスのコースにとって、それらの変化は全て、一層意図的な形で職場に思いやりを組み込むことと同義です。 「同僚や環境、そして自分自身に対してもう少し思いやりを持つ必要があります。」と彼女は指摘しました。
カトリーナ・ウォーカーが所属し、女性にコーディングを教えるCodeOpは、新型コロナウィルスの複数のために吹き荒れた風に複数回直面しました。学生は職場で一層多くの不確実性に直面し、家庭でより多くの圧力に直面しています。利用できるパソコンが1台しかない世帯の場合、母親はオンラインで学ぶ子供たちにパソコンを譲ります。そして起業家として、女性が設立した新興企業は資金調達が不釣り合いに縮小するのを見てきました。実際、既に資金調達において、男性よりも女性は小さな割合の金額しか受け取れていません。
しかし同時に、オンライン学習のブームにより、新しい地域の可能性が拓け、柔軟性も高まりました。オンラインコースは、複数の責任を担う女性にとって快適なものであるはずです。
これらは全て、職場の多様性の増大などの問題には単一の答えがないことを強調しています。 「この問題を解決するのは簡単ではなく、多様な解決策が必要になることを認識しなければなりません」とカトリーナ・ウォーカーは述べています。