起業への旅路(Gomeep.com)

 

IESE MBA Class of 2019のマイケル・シーヒーは、当初、MBA後のキャリアを企業にて追求するつもりでしたが、最終的には2人のIESEの同級生と電子スクーターサブスクリプションビジネスを共同設立しました。

これが彼の物語です。

原文(英語)はこちらをご覧ください。

 


起業家は起業家として生まれるのか、ビジネススクールで養成されるものなのか

「起業家」という言葉は、アイルランド系フランス人経済学者のリチャード・カンティヨンが著書 『Essai sur la Nature du Commerce en Général 』(1730年頃)にて、起業家を非固定所得者、リスク負担者、消費者の嗜好を正しく予測することで市場に均衡をもたらした人々、と定義しました。

私と同じように、彼はたまたまアイルランドの西海岸出身です。実際、同じ田舎の故郷で生まれましたが、それは私が起業家の道を歩んでいることとはあまり関係がありません。 既に約8年間再生可能エネルギー部門で独自の資産管理ビジネスを運営していましたので、IESE MBAに入学した際、意識的にスタートアップに関わる教育と経験を求めていたわけではありませんでした。代わりに、多国籍企業やコンサルティング会社でのキャリアを求めてIESEに来ました。自分の会社や他のファミリービジネスに携わることや、そしてその結果として仕事と生活のバランスが崩れ始めることによる犠牲を感じ始めていたからです。私にとってIESEは一歩後退し、国際的な素晴らしいネットワークを構築し、それを家族とスペインでの将来のキャリアのためのプラットフォームとして使用するためのものでした。しかし、その計画は入学早々異なる様相を呈していきました。

 


IESEの必修科目

MBAのトリプルジャンプについて多くのことを聞いたことがあるでしょう。

つまり、土地、業界、職能をまとめて変更することです。

しかし、MBAが進むにつれて、これが、適切な形で特定の動機を持つ学生の一部に適用されるものであることを知るでしょう。

MBAの同級生の多くは、MBA以前のキャリアの要素のうちの一部に立ち返ることを選択します。

1学期の授業の初日、私は管理会計、リーダーシップ、意思決定分析の主要な原則を、最適なケースと言える自分のビジネスに適用していました。

IESEは、学生と教授の間でオープンドアポリシーを推進しています。

貸借対照表の再構築、財務実績への集中、および請負業者とのより効果的なコミュニケーションを支援するために、私は教授のドアをノックしていました。

各種引用によると、授業で学んだことの5-10%の学びは保持され、グループディスカッションに関わっている場合は最大50%を保持しますが、既存の家族経営やスタートアップの解決すべき問題を抱えながらIESE MBAに来ると、学ぶことの大部分を保持できるでしょう。

 


夏の起業体験プログラム

IESEでの起業家精神の最初の目玉は、1年生と2年生の間の夏休みです。殆どの学生は、興味のある新しい分野を試してみるか、興味のある企業に早く足を踏み入れるためのインターンシップを探しています。それがあなたに合わないか、うまくいかない場合は、IESEでSummer Entrepreneurship Experience(SEE)を選択することもできます。

2018年の夏、私は企業でのインターンシップの経験を選び、バルセロナのイノベーションラボでエネルギームーンショットに取り組み、優れた多国籍チームとメンターに助言を求めました。しかし、その夏の間、私の将来のビジネスパートナーはSEEプログラムに取り組んでおり、素晴らしい野心を持った素晴らしいチームの基盤を構築していました。 SEEプログラムの詳細については、こちらの記事をご覧ください。

SEEプログラムであれ、企業でのインターンシップであれ、当該期間の経験は、キャリアの次のステップを踏む際に、周りにいて欲しいと望む人々のチームを理解する絶好の機会を与えてくれます。チームに最適なものは何か、あなたの弱点を補完するのはどのような人なのか、そしてチームがお互いを活用してその単純総計よりも大きいものとなるような方法を学ぶことができます。

 


交換留学

しかし、私にとっては、MBA2年目の初めに交換留学に参加した時が、卒業後私がすることを決定付けた瞬間でした。妻と生後6か月の息子を持ち上げ、飛行機でカリフォルニアのベイエリアに行きました。20人以上の留学生がUC Berkeley (Haas)に4か月間滞在しました。 交換留学は検討する予算がある人なら誰にとっても素晴らしい経験です。カリフォルニアの驚くべきほどの穏やかな冬とその素晴らしいアウトドア以外に、交換留学のハイライトは次のとおりです。

  • シリコンバレーのスタートアップおよび資金調達シーンへのアクセス
  • 全く新しい仲間とのネットワーク機会
  • ラピッドプロトタイピングを行う2,400万ドルのイノベーションラボへのアクセス
  • ベンチャーキャピタル向けピッチで完結する、同校の旗艦とも言えるアントレプレナーシップの授業

カリフォルニアでの滞在中、MBA後のキャリア(欧州初の電気キックスクーターの定期購入サービスであり都市の通勤者を対象としたgomeep.comの立ち上げ)の種まきがなされました。Haasのアントレプレナーシッププログラムとリソースを活用して、共同創立者のMaxと私は2つの電動スケートボードのプロトタイプを作成し、ベンチャーキャピタル向けピッチの最後にストレステストを実践したビジネスモデルを設定しました。肯定的なフィードバックの後、改善の余地とともに、アイデアをヨーロッパに持ち帰りました。

 


海外モジュールと独立研究プロジェクト(ISP)

2019年1月、IESEエコシステムを使用して、Maxと共にSEEプログラムに取り組んでいた3人目の共同設立者であるジョージ・パーカーを追加することで、一層勢いを増しました。私たちは、上海のCEIBSで開催されたIESEの海外モジュールに参加しました。 中国のビジネス面での首都における1週間の集中的な授業と工場訪問の後、世界の製造拠点である深センに飛び、サプライチェーンマネージャーや工場との最初の関係を構築しました。

2月にIESEに戻り、十分に考えるべき内容を用意した上で、スペインの有名なベンチャーキャピタルとIESE教授であるルイス・カビエデスを捕まえ、ISPにて、gomeep.comの実現に向けて指導してもらいました。 Luisは、市場を証明するために我々をコンフォートゾーンの外に押し出してくれ、全ての能力と資源を最大限活用して、2019年2月に包括的な電動スクーターに3名が登録するように説得することができました。

 

 


gomeep.comの始動

ウェブサイト、支払いプラットフォーム、資産管理システム、そしてもちろん自社ブランドの電動スクーターをブートストラップした後、2019年5月にMBAプログラムの終わりに近づきました。そして、プロジェクトの最初の主要な指標を達成し、需要と成長を証明しました。

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